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    愛が結実した夜

    • 2016.05.25 Wednesday
    • 17:22


    東日本大震災、そして
    福島第一原発の事故が発生してから5年が経った。

    5年前、必要だったのは
    食料、水、ガソリン、寝るところ、風呂、家族の絆…、
    つまりその日生きるためのもの。
    それまで自分が好きだった、そして信じていた音楽は、
    ひたすら生きることに必至で、必要ではなくなっていた。
    「音楽に一体何の意味がある?」という思いすらあった。

    山口洋さんが
    「オレは相馬を一方的に支援する、
    一切の見返りは求めない」と言って相馬に突然来て
    プロジェクト「MY LIFE IS MY MESSAGE.」が
    立ち上がってから5年が経った。

    初期段階では、被災者に対して
    プロジェクトから
    ガイガーカウンター、ラジカセ、
    炊き出しなど「物資」の支援を受けた。
    しかし、プロジェクトの中心にはいつも音楽があった。
    ボクがあのとき「一体何の意味がある?」と思った
    音楽があった。

    震災直後から
    被災地では震災復興のためのたくさんのプロジェクトや
    NPO法人が立ち上がった。
    しかし、この5年間でそのほとんどが縮小したり
    消滅したりしている。
    ボクは、こんなに長く、そして今も肥大化し続けている
    プロジェクトは「MY LIFE IS MY MESSAGE.」以外に
    知らない。

    5月14日、「MY LIFE IS MY MESSAGE.」を通じて
    相馬・南相馬に思いを馳せる北海道から沖縄までの
    ミュージシャンが相馬の菊地蔵に集まった。

    このイベントのためのフライヤーを
    デザインしてくれた広島の佐藤さん、
    函館産の「八味」に、みかんの提供をしてくれた
    愛媛の坂野さんもお客さんとして会場に来てくれた。
    坂野さんは、手薄となってしまった
    会場受付の手伝いをしてくれた。

    地元からは、もくもくの佐藤所長がイベントのフラッグを描き
    とし枝ちゃんが福島県内の美しい風景の写真を会場に飾り、
    自立研修所えんどう豆がプロジェクトに対するお礼として
    来場者と出演者全員に缶バッジを寄付してくれた。

    会場は愛に満たされていた。

    そして
    広島県福山市で福島を応援するために
    「ポレポレ方式」ライブを考案し実践している手島裕さん、
    札幌「円山夜想」で「500L」と題して
    定期的に「ポレポレ方式ライブ」を開催している本間健二さん、
    広島から「相馬盆唄」に新たな息吹を吹き込んだKAZEASHI、
    伝統的な手法で同じく「相馬盆唄」を披露してくれた佐藤幸江さん、
    石垣島から来てくれて
    歌を通じ人間の力強さと自然の偉大さを描いた池田真作さん、
    こういった人たちをはじめとした
    15組のミュージシャンがたった3曲を演奏するため、
    相馬に集まってくれた。

    素敵なライブになる条件は揃い過ぎていた。

    本編最後に出演した山口さんは
    「君を連れて行く」を演奏した。
    思えば2011年12月、山口さんが相馬で
    震災後に初めてソロライブをした時、
    1曲目がこの曲だったことを思い出した。
    もっとも、あのときは会場に異様な緊張感があった。
    「怒り」「悲しさ」「やるせなさ」、
    そういうエネルギーが渦巻いていた。
    でも
    プロジェクト「MY LIFE IS MY MESSAGE.」が
    この5年という歳月の中で
    そのマイナス・エネルギーを
    プラス・エネルギーに転換してくれた。
    「音楽」というフィルターを通じて。
    だから山口さんが演奏したこの曲も
    あの日とは聞こえ方が違っていた。

    最後に参加者全員で演奏した「満月の夕」。
    山口さん本人も
    「もはやあの曲は自分や中川敬の曲じゃない、
    手元を離れてみんなの曲になった」と言っているけど
    あの日、それぞれの「満月の夕」があった。
    北海道から沖縄までの違った満月の風景が見えた。

    今、熊本ではもしかしたら
    「音楽に一体何の意味がある?」という状態かもしれない。
    でも、ボクらはその音楽に救われた。
    ボクらは音楽に心を支えられた。
    ボクらは音楽で全国の仲間とつながり、勇気づけられた。
    だから、熊本の人たちも音楽を信じていてほしい。
    あの日からボクらはたくさんの組織や人に
    裏切られもしたけど
    音楽に裏切られたことは一度もなかったから。

    こうやって全国の愛が相馬で結実した夜、
    自分も同じステージに立てたことを幸運に思う。

    そして、このライブを企画し、
    段取りや出演者の交渉など、
    ほぼ1人でやりきったガイガー柚原氏に感謝したい。

    タカノ
     

    ポレポレ方式全国大会in相馬 ありがとうございました!

    • 2016.05.19 Thursday
    • 22:50
    去る5月14日。
    菊地蔵にて「MY LIFE IS MY MESSAGE Presents ポレポレ方式復興応援ライブ全国大会 in SOMA CITY」が開催されました。
    震災後、広島県福山市にあるブギーマンズカフェ ポレポレにより、出演者は500円払ってステージにあがり3曲演奏する、お客さんは無料、収益金はMY LIFE IS MY MESSAGE.を通して相馬や南相馬への支援となる、そんなライヴが編み出され、ポレポレ方式と呼ばれ日本各地に広まりました。

    そうやって日本各地でこの地の事を思い続ける人に、ここへ来てもらおう、ここで歌ってもらおう、そしてそんな人たちがいることをここの人達に知ってもらおう、そんな趣旨で開催されたのがこのイベントでした。

    当日は一般応募も含め15組の出演者となりました。

    佐藤さんのフラッグも届き、準備完了。



    石垣島から参加の池田真作さんからサータアンダギーと黒糖の差し入れが。
    おいしくってもぐもぐ食べてしまった^^;



    さあ、始まります。


    本日の司会進行はタカノさん。


    トップバッターは南相馬市の砂子田研二さん。
    よくタカノさんと一緒にライヴをやってるのでお名前は拝見しておりました!





    そして2番、南相馬市のタカノシンジさん。
    本日大活躍。




    タカノさんの「町ができる」と言う歌は南相馬で生きていくタカノさんだからこそ作れる歌だなぁ・・。

    続きまして3番、南相馬の吉田博さん。


    会場も和やかな雰囲気です。


    4番。広島県福山市の岡本ヒロシさん。
    「人は見た目じゃわからないもので・・・私はこう見えてもカープファンです」(笑)




    熱き広島魂を見せていただきました。

    5番 蓮沼ラビィさん。
    ラビィさんは震災後は仮設住宅などて歌ってるそうで、この日は仮設からのダブルヘッダー。
    とても妖艶な歌声のかっこいいシンガーです。


    6番 山形県米沢市の朝原猛さん。
    実は朝原さんは某バンドのコンサートでよく会ってた方で、相馬で開催した山口さんの歌の宅配便にも来てくれたのでした。
    自作曲のCDに合わせての演奏。


    7番 今回唯一の相馬人、楢葉修司さん。


    8番 大阪よりモンスターロシモフ。
    今日は半アコースティック編成でらんださんはカホーン。
    何度か南相馬でライヴをしてるのに、いつも他と重なって私は今回ようやく会えました。
    やー、パワフルでいいですねっ。



    9番 札幌より円山夜想チーム。
    円山夜想(ノクターン)でもポレポレ方式で500l(500エル)と言うイベントを開催しています。
    いつもは店長が司会をしてるのだけど、今回は辻さんと一緒に演奏で参加です。
    そうま・かえる新聞では22号で寄稿していただいてます。




    個人的にベース大好きで、しかもエレアコ大好きなので、かなり釘づけでした^^


    10番 広島市よりKAZEASHIのお二人。
    スタイルからもうかっこいいです!熱い!
    そうま・かえる新聞では21号に寄稿していただいてます。





    11番 福山市よりWITH YU。
    ポレポレのマスターYUさんと看板娘のKimiさんのユニット。
    Kimiさんのベースが小降りですごくかわいい!←またベースに目が行く
    テンポの良い曲が続き3曲目では飛び入りゲストも。



    12番 白石市の佐藤幸江さん。
    幸江さんは民謡歌手であり、ギター抱えて歌うソロシンガーでもあるそうです。
    ぜひみんなに相馬の民謡を聞かせたい!とのユハラさんの想いで出演を依頼。快諾してくださりました。
    今回は尺八と横笛の柴崎さん、津軽三味線の小野さんと一緒です。
    いやーー、これがもうすごかったんです。
    宮城の「長持歌」「大漁唄い込み」ときて、「満月の夕」を。
    これがもう・・・素晴らしかったのです。
    今までいろんな人の歌う満月を聞いてきましたが、これが一番ストンと、しっくりと来たんです。
    そう、「東北の満月の夕」だったんですね。


    最後に「相馬盆歌」を。自然と体と口が動いてしまうのは相馬人の血ですね^^

    13番 大森洋平 With 柴田拓也
    相馬ではおなじみとなったこの二人。
    柴田君は南相馬です。
    抜群のコンビネーションで魅了させてくれました。



    14番 石垣島より池田真作さん
    空気が一気に変わりました。
    沖縄の人の話し方はほんとにあったかいんですよね。
    ここ数年石垣島出身のアーティストのライヴをよく見るんですが、みんなそうだな〜、と。
    池田さんのライヴもそんなあったかく、でも力強いライヴでした。



    15番 トリは山口さん。
    この人がいなかったらこの時間は無かったんですよね。
    たくさんの人を相馬に繋げてくれたこと、本当に感謝しています。






    そしてフィナーレは出演者全員で「満月の夕」
    圧巻だったな〜〜〜。


    最後に今回のイベントリーダー、ユハラさんから一言。
    本当にお疲れ様でした。


    沢山の人の、ひとつひとつの想いが集まって、優しい強い想いが集まって、そうして造り上げられた時間でした。
    札幌から石垣島まで、広くて狭い、そんな日本を感じました。
    それぞれの地では多くの人が同じ想いを向けてくれていて、今回はその代表の方がその想いを持って相馬へやってきてくれました。
    震災から5年が過ぎて、なおふくいちは相変わらずで先が見えないけれど、少なくとも心は前に向かって進んでいます。
    いろんな人に支えられ、応援されながら、共にいてくれることの心強さを常に感じています。

    これからまた前に進んでいかなければなりません。
    未来は前にしかないから。

    これからも、こうして繋がった人との縁を大切にしていきたいです。

    出演者のみなさま、来場者の皆様、そして私たちを繋いてくれた山口さん、本当にありがとうございました。


    レポと言うより単なる個人の感想日記になってしまった(笑)
     

    【お知らせ】送金のご報告。

    • 2016.05.17 Tuesday
    • 22:18
    土曜日に開催されましたポレポレ方式復興応援ライヴinSOMA CITYにお越しいただきました皆様、
    開催に当たり各方面でご協力いただきました皆様、本当にありがとうございました。
    そして最高の空間、時間を作り上げてくださった出演者の皆様、心からお礼を申し上げます。

    かえる的目線で当日の様子をお伝えしようと思うのですが、写真を選ぶだけで一苦労(笑)
    もうちょっと整理してからお伝えしますのでもう少しお時間ください。

    当日、会場には熊本へ送る募金箱を設置させていただきました。
    沢山の方からとてもとても温かいお心をたくさん寄せていただきました。
    本日それをMY LIFE IS MY MESSAGE.の方へ送金いたしましたので、ご報告いたします。
    合計で87,329円と言うとても大きな金額となりました。

    ご協力いただきまして、本当にありがとうございました。







    また、先日から編集部で募集をしております募金も、20日の締め切りまであと3日となりました。
    引き続き、みなさまからのご協力をお待ちしております。
    宜しくお願い致します。

     

    復興応援ライブ時間変更のお知らせ

    • 2016.05.13 Friday
    • 19:09
    いよいよ明日に迫りました
    「ポレポレ方式復興応援ライブ」、
    出演者多数につき最終調整した結果
    開演時間等に変更が発生しましたので
    変更点も含めて改めてお知らせします。



    <ポレポレ方式復興応援ライブ>
    日 時 5月14日(土)17時00開場・17時30分開演
    ※30分時間が早まりました
    場 所 菊地蔵( フレスコキクチ相馬店に隣接)
    入場料 無料

    近くの方も遠くの方も、
    時間のある方もない方もぜひご来場ください。

    なお、フレスコキクチ相馬店は
    スーパーマーケットですので
    今回のライブのお客さんは敷地内に駐車しないよう
    お願いします。
    極力、公共交通でご来場いただくか
    自家用車は別な場所に駐車してください。


    ここで、そうま・かえる新聞から
    ブログを見ている皆さんにお知らせです。

    そうま・かえる新聞編集部では、
    4月に被災した熊本が1日でも早く
    復旧・復興するよう応援しています。
    ライブ会場内に募金箱を設置しますので、
    募金の協力をお願いします。
    集めた募金については、
    熊本のMY LIFE IS MY MESSAGEの仲間たちを通じ、
    そうま・かえる新聞編集部が責任を持って被災地に届けます。

    さらに、
    そうま・かえる新聞編集部では、現在6月号の編集を行っています。
    6月号では、熊本へ皆さんからのメッセージを掲載する予定です。
    会場内に設置するそうま・かえる新聞ブースでは、
    ライブ当日、皆さんからのメッセージを受け付けます。
    賛同される方は、
    会場内そうま・かえる新聞スタッフにいつでもお声掛けください。
    こちらで用意したスケッチブックにメッセージを書いていただき、
    写真を撮影させていただきます。

    タカノ

    4月分収支報告アップしました。

    • 2016.05.11 Wednesday
    • 11:36
    4月分の収支報告をアップいたしました。

    今回は熊本への寄付も合わせて記載させていただいてます。
    また、第一回目の寄付を熊本へ送っておりますことも、合わせてご報告いたします。

    熊本への寄付は、締め切りの20日が過ぎてから改めて最終報告をさせていただきます。
    引き続き、ご協力宜しくお願い致します。

    みなさまのお気持ち、大切にさせていただきます。
    ありがとうございます。

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